映画音楽の巨匠、ヘンリー・マンシーニ。重厚さを競ってきたハリウッド映画音楽界に、ラウンジ・ミュージックのやわらかな新風を吹き込んだフロンティアだ。 「ティファニーで朝食を」をはじめ「酒とバラの日々」、「シャレード」、「ひまわり」等々、のちにスタンダードとなる名作を次々に傑出し、幅広い年齢層からの絶大な支持を得て、世界のミュージック・シーンに大きな一時代を築いた人物である。
  
  時に優しくユーモラスに、時に美しく叙情にあふれ、時にシャープでクールに…。彼のアイディアの引き出しは無限だった。「観るための音楽と聴くための音楽は違う」というモットーを持ち、サントラ盤制作の折には、映画で用いた音源を使うようなことはせず、その都度聴きやすくリアレンジし録音しなおしたという。編曲や楽器編成のユニークさと、聴き手を楽しませようとする徹底した音楽作り。彼のその姿勢と作風は、今もなお、第一線で活躍するプロ・ミュージシャンたちをも魅了し続けている。